80’sアーティスト列伝 Thomas Dolby vol.1

Posted: 11月 17, 2012 カテゴリー: 80's Music & Artist
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80’sアーティスト列伝 Thomas Dolby vol.1

Thomas Dolby 彼ほど変わったミュージシャンは珍しいのではないでしょうか?ソロデビュー時の奇抜なビデオクリップやそのイメージが先行して「マッド・サイエンティスト」とか「マッド・プロフェッサー」などと呼ばれてはいましたが、ソロデビュー前にも膨大なミュージシャンとのセッションやサポートをこなし、そしてデビュー後もプロデュース業、映画のサウンドトラック制作、ゲーム音楽の監修などの他、自身でインターネット関連の会社を設立し新技術の開発をしたり(このために一時音楽活動から離れていた時期もありましたが)とミュージシャンという括りでは到底語り尽くせない才能の持ち主です。

Thomas_Dolby_the golden age of wireless

Thomas Dolby ”The Golden Age Of Wireless”
1982年発表のソロデビューアルバムです。テクノという言葉では括れない良質なエレポップです。奇抜なアレンジやサウンド面のみならず、曲としてメロディラインに説得力があります。M1の”She Blinded Me With Science”は、後にディスコシーンで注目され時間差でヒットした彼の代表曲です。クールなのかキレてるのか判断のつかないヴォーカルがたまりません。単調に聞こえるリズムトラックにも様々なギミックが詰まっていて飽きさせません。シンセのサウンドも変態な音がてんこ盛りです。またM3の”Airwaves”やM5の”Weightless”のような生楽器の演奏と自然の効果音、コーラス、シンセサウンドが重なっているメロディと雰囲気を重視した曲もとても聴き応えがあります。この辺が彼のエレポップというジャンルの枠に入りきらない幅広いバックグラウンドが見えます。M7の”Windpower”はこのアルバム中でも強力な印象の曲です。この曲ならではのシンセサウンドが随所にあり、音色使いやエフェクトの勉強になったりもします。そうかと思えば、M8の”Commercial Breakup”は割とストレートなロックだったりします。そしてM9の”One Of Our Submarines”はこれまたシンセサウンドが哀愁漂う珠玉の1曲でアルバム中、個人的に1番好きな曲です。また初期の彼の作品のこれらの「独特の変なシンセサウンド」を特徴づけているのはPPG WAVE2.2というウェーブテーブル方式のアナログシンセです。このPPG WAVE2.2使いの中でも第一人者的存在なのが、何を隠そうThomas Dolbyなのです。このシンセは独特の音源方式なので当時は他のシンセでは作れない音が出せました。そのサウンドは太く、揺らぎがあり、広がりがあり、とにかくこのアルバム全編で聴かれるあらゆるシンセサウンドほぼこのPPG WAVE2.2によるものだと思われます。改めて通して聴いてみますと、このアルバムはテクノとかエレポップといったジャンルではなく、幅広いジャンルの要素を取り入れた美しいメロディとご機嫌な曲をコンポーズするときに必然的にシンセはこう使うと素敵だという好例のような気がします。大好きなThomas Dolbyのご紹介とあって1枚目のアルバムだけで長くなってしまいましたので続きは別の投稿でということで。

ppg_wave22

PPG WAVE2.2

コメント
  1. […] 今回はだいぶ間があきましたが前回に続いて大好きなThomas Dolbyの1984年に発表された2ndアルバム「The Flat Earth(邦題:地平球)」についてです。1stのテクノ・エレポップ路線からさらに音作りに幅が増し、その独自の音世界がより深く、曲調も広がっています。 […]

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