世代を超えたGod Kraftwerk

Posted: 12月 2, 2012 カテゴリー: 80's Music & Artist
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世代を超えたGod Kraftwerk

さて、いきなりではありますが「Kraftwerk」です。テクノ好きにとっては神とも言えるのではないでしょうか。その功績についてはいろいろなところで語り尽くされていますが基本情報はとりあえずWikiにてどうぞ。

The Man Machine
“The Man Machine” 1978年発表 彼らの代表曲のひとつである”The Robots”収録。

まず、私のKraftwerkとの出会いは1978年発表の「The Man Machine(邦題:人間解体)」です。リアルタイムではありませんが80年代半ばに高校生だった頃、キーボーディスト、いやシンセ少年として避けて通れないでしょうということで貸しレコード店からレコードを借りてきてテープに録音して聴いてました。正直、最初は当時(80年代半ば)流行っていたポップスに比べてあまりにもシンプル過ぎるサウンドに退屈を覚えたものです。デジタルシンセ世代のシンセ少年には早過ぎました。

それから高校を出て社会人になるまでアナログシンセの音とか、Kraftwerkの良さには気付かずにいました。もっと正直なお話をすると普段、散々テクノが好きと言っておきながら、Kraftwerkの全盛期とほぼ同時期の78年にデビューし、83年まで世界的な活躍をしていた我らがYMO(Yellow Magic Orchestra)ですら流行っていた当時はそんなに感化されてませんでした。この時代というのは、非常に残念ながら個人的に私が音楽に目覚める以前なんです。多分、私と同世代もしくはもっと上の世代の方々ならリアルタイムで熱狂していたことでしょうし、私の周りでもそういった友人・知人は非常に多いです。

というわけで、非常にエキサイティングな出会い・・・ということではありませんでした。むしろ大人になってから聴き返してみたり、他のアルバム74年の「Autobahn」、75年の「Radio-Activity」や77年の「Trance-Europe Express」、81年の「Computer World」を集めてみたりしながら、徐々にひっそりと自分の中でのKraftwerkブームが巻き起こりました。丁度、個人的には80年代半ばにDXシリーズでデジタルシンセから入って、大人になって90年代に自分の中でアナログシンセブームが起こってRoland JUNO106やJUPITER8を買い漁っていた時期とリンクしてます。タバコやお酒みたいに「Kraftwerkは20歳を過ぎてから」みたいな感じですかね?違うか!

先ほど「シンプル過ぎて」という表現をしましたが、これはあながち外れてはいないと思います。つまり余計なものが一切排除された、必要最小限の構成で曲が書かれ、演奏され、録音されています。写真や絵画、デザインなどのアーティスティックな分野を勉強されたことがある方ならお分かりになると思いますが、この「極限までシンプルに削ぎ落す」といった表現手法の難しさは、実はそこには、芯になる確固たるコンセプトがないと成り立ちませんよね。つまり一番大事なモノ、表現したいモノがしっかりしていないと実現できないことなんですよね。

このことをサウンドに置き換えてみますと、彼らは自分達の自作した電子楽器やMoogシンセなどを使い、表現の可能性に挑んでいました。そしてそれを独自のポップセンスにのせて”音楽”の新しい形を作り出しました。そこで奏でられるリズムやメロディ、音空間は作品ごとに力強いコンセプトに基づいていました。これらの曲は90年代に再構築したアルバム「The Mix」でテクノロジーの進化に合わせてアレンジを変えてもそのコンセプトは全く崩れませんでしたし、後の影響を受けた多くのアーティスト達によってサンプリングされたり、カバーされたりと受け継がれています。そして彼らは、60年代後半の活動開始以来、幾度かのメンバーチェンジを繰り返し、40年以上に渡りいまだに活動を続けています。本当に彼ら自体が「The Man Machine」のジャケットのように、実はロボットなんじゃないか?なんて思ってしまいます。

本当に極端な話ではなく、彼らの存在がなかったら今のようなシンセサイザーを始めとした電子楽器のポピュラー音楽への浸透はなかったかも知れませんし、テクノやハウスなどというジャンルも存在しなかったかまったく違うものになっていたかもしれません。

なんだか、テーマが壮大過ぎて思っていることの一部しか語れていないような気さえしていますが。70年代に発表された彼らのオリジナル音源ではおいしいシンセサウンドがいやというほど楽しめます。そして私の個人的な彼らのベストアルバムは81年発表の「Computer World」だったりします。メロディがポップで哀愁もあり、一番聴きやすいアルバムです。他のもっとコアなファンの方々ならもっと以前の真剣な重いテーマによる作品を選ばれると思いますが。

Computer World
“Computer World” 1981年発表。 個人的に一番好きなアルバムです。”Computer Love”のメロディがなんとも言えません。CDのヴァージョンによっては日本語版で発表された「Dentaku(電卓)」も収録されてます。原曲はM2の「Pocket Calculator」

近年のアルバム「Tour De France Soundtracks」も美しいメロディや気持ちいいサウンド健在ですが、やっぱり昔のシンセのむき出しの音の迫力はないんですよね。アレンジはかっこいいのですが、何だかこぎれいにまとまっちゃてて。

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