80’sアーティスト列伝 Thomas Dolby vol.2

Posted: 12月 7, 2012 カテゴリー: 80's Music & Artist
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80’sアーティスト列伝 Thomas Dolby vol.2

今回はだいぶ間があきましたが前回に続いて大好きなThomas Dolbyの1984年に発表された2ndアルバム「The Flat Earth(邦題:地平球)」についてです。1stのテクノ・エレポップ路線からさらに音作りに幅が増し、その独自の音世界がより深く、曲調も広がっています。

The Flat Earth
Thomas Dolby ”The Flat Earth” 1984年発表。

アルバムのトップを飾るのは印象的なレジスターのサンプリング音と力強いベースフレーズで始まる「Dissidents」です。この曲、冒頭のレジスターやギターカッティング、人の声などおいしいネタの宝庫です。そしてドラムマシンが生音?ってくらいドライでカッコいいです。いろんな音がドライで打ち込みにもシンプルで空間があり、とても立体的です。そしてM2は今作のタイトル曲「The Flat Earth」ですが、イントロから雰囲気のある効果音で始まり、軽く跳ねた感じのベースとドラムマシンが重なり、メインのメロディのピアノ、ヴォーカルがまたいいです。個人的にこのアルバムで一番好きな曲ですね。メロディが。掛け合いのようなヴォーカルとコーラスの絡みのアレンジも抜群です。また、2番のときのウラメロの感じでのギターもさり気なく渋いです。この人のアレンジって打ち込みをベースにしながらも、各楽器の本当においしい音、おいしいフレーズを、例えば弦モノのギターやベースはもちろん、管楽器やらパーカッション、シンセなどなど、曲の中で絶妙に組み合わせてくるところなんですよね。またその楽器の使い方も幅広い。


近年の「The Flat Earth」のライブでのパフォーマンスです。イントロで打ち込みしながら曲が始まっているのがとても興味深いですね。シンプルなサウンドながらとても繊細な彼のこだわりが垣間みれます。

 

続くM3もとても美しい曲で「Screen Kiss」、この曲のモヤっとした優しい弦ベースのサウンドもこの曲にとても合ってますね。あと後ろで鳴ってるヴォイスパッド系のシンセ、このザラッとした感じ、あのPPGですかね、やっぱり。M4は「White City」で1stの雰囲気のノリですね。このドゥンドゥンってエレドラのスネアとかべべべべってなるベースとか。1stからのファンには馴染み深いサウンドで、当時こういうのを期待して買ったファンも多いのではないでしょうか。そしてM5は「Mulu The Rain Forest」です。イントロから虫の声や咳払い、いろんなサウンドで雰囲気を演出しています。歌い出しはピアノの弾き語り調で、彼のヴォーカルの魅力が出ています。2番ではベースとヴォーカルのユニゾンでメロディを強調しています。M6は「I Scare Myself」で、トロンボーンとギターの絡み、そしてピアノ、ヴォーカル&コーラス、すべてが素晴らしいアレンジです。そしてM7の「Hyper Active」はオケヒットとカッティングギター、トロンボーンのリフで始まるタイトル通り、とても元気な曲です。ドラムやベースは打ち込みながら、彼独特の味付けでリズム的にも面白い仕掛け満載で飽きさせません。間奏のフルートソロもジャジーでめちゃめちゃカッコいいです。実はこの曲、Michael Jacksonの為に書いた曲なんだそうです。

ということで、かなりざっくりとしたご紹介になってしまいましたが、このアルバム、彼の作品の中でも当時からかなり聴き込んでいるのですが、とても簡単に語り尽くすことはできません。多分、一緒に聴いていて、「ココ!この音いいよね!」なんて表現とかなら出来るんですが・・・それではブログになりませんものね。

1stのストレートなエレポップ路線とは違い、アコースティックな楽器もかなり入っていて、かなり大人なサウンドで、それぞれの楽器がすごくシンプルに整理されてフレージングされているのですが、特にどの曲も中盤からの盛り上がりなどでとても自由に絡んでいるところがまたおいしいフレーズがさり気なく入っています。聴いていていまだに見逃していたフレーズやサウンドがあったりしていつまでも楽しませてくれ、なおかつアルバム全体を通して聴いていて「疲れない音」なんですよね。まぁ、M1とM7のテンションは結構なものですが。M2〜M6の中身はとても美しい、癒しの音満載です。

そして最後に、シンセ弾きとしての目線では、1stのもろシンセフレーズの曲はほぼ皆無で、曲全体のアレンジの中でとても効果的にPad系のサウンドが使われている程度です。アコースティックバンド(歌もの)にシンセを入れるとこうなる、といった使われ方です。ただし、美しいメロディになぞられてピアノのおいしいフレーズは結構聴けます。あとはアルバム通してサンプリングの使い方にとても彼独自のセンスの良さを感じます。今さらサンプリング(他の曲のフレーズサンプリングではありませんよ。)で曲を作るというのも目新しいことではありませんが、84年当時、自分の曲のアレンジにこれだけ効果的にサンプリングを使っているのもすごいことだと思います。

コメント
  1. […] Dolbyです。前回に続き、vol.3ということで88年発表の彼の3rdアルバム「Aliens ate my […]

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