80′sアーティスト列伝 Howard Jones vol.5

Posted: 12月 17, 2012 カテゴリー: 80's Music & Artist
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80′sアーティスト列伝 Howard Jones vol.5

今日はHoward Jones vol.5というわけで彼の5thアルバム「In The Running」のご紹介しましょう。と、しかしすでにこのアルバムは92年発売ですので80’sではないのですが・・・前回ご紹介しました4thアルバム「Cross That Line」は、それまでの彼のシンセヒーローのイメージからの脱却がテーマで、音楽的に様々な実験的要素を含んだものでした。それから3年かけて出来たこのアルバムは、シンプルに曲作りにこだわったアルバムです。それは派手なシンセサウンドよりも彼の原点であるピアノプレイを基本とした音に現れています。彼はこのアルバムの発表当時のインタビューで語っています。

「ピアノは僕のメイン楽器で、ソングライティングは僕が一番好きなことだ。自分の一生をシンセ使いで終わらせたくはないね。僕の主だった仕事はソングライティングで、曲がどんどん湧いてくることが僕の強みだからね。ソングライティング、ピアノプレイ、そして歌っていう順番なのさ。」

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Howard Jones ” In The Running” 1992年発表。

M1 “Lift Me Up” キャッチーなメロディのナンバー。ピアノトレモロ&ロールのイントロがカッコいい。バッキングはピアノ以外は、すべてMac用のサンプリングボード、Sample Cellの音源とのことでドラム、ブラス、ベースなどほぼ彼が弾いています。実はこの曲はアルバム制作の最後にあと1曲何か足りないということで急きょ作った曲とのことで、Sample Cellを使ってとてもスピーディに仕上げたということです。

M2 “Fallin’ Away” この曲もピアノが冴えてます。音源はKORG SG-1Dだそうです。とても良い音ですよね。プレイも歌もとても力の抜けた感じで、リラックスして聴ける爽やかな感じの音作りです。ベースは彼自身のプレイでMoogだそうです。他にバッキングでD50のパッド系の音も使っています。

M3 “Show Me” この曲も歌とピアノのメロディがとても美しいです。バッキングはギター系のサウンドが目立ちますが、様々なパッド系のシンセ音も何重にも重なっていて空間を演出しています。ギターサウンドの中には彼がキーボードで弾いているサウンドも混ざっているんだとか。それにしてもどの曲もメロディがシンプルになってますね。参加ミュージシャンのひとり、Neil Taylorのギターソロも渋いですね。

M4 “The Voices Are Back” ゆったりとしたテンポで静かめのイントロから独特の雰囲気が漂い、ピアノのコード進行もメロディも変わってます。官僚政治の過ちによって再拘留中に精神を病んで監獄で自殺した男についての歌だそうです。ギターやベースをFairlight CMIにサンプリングして彼がプレイしているそうです。シンセではRoland JD800を使用しているようです。時折入っているトランペットがまた渋く、大人のサウンドを演出しています。

M5 “Exodus” ブルーズを臭わせる渋い曲で、ドラムやギターは参加ミュージシャンによるものです。ピアノはSG-1Dではなく、アコースティックピアノ、そしてハモンドオルガンも弾いています。ベースはEB0 Gibsonのサンプルだそうです。

M6 “Tears To Tell” ほのぼのしたリフで始まる、このリフのサウンドはYAMAHA TG77、YAMAHA DX7II、KORG WAVESTATION を贅沢に混ぜたサウンドとのことです。他にこの曲でもハモンドオルガン、スタインウェイピアノも使っています。間奏のハモンドがいい味出てます。

M7 “Two Souls” この曲のヴォーカル、好きですね。そしてベースの音源はKORG WAVESTATIONだそうです。ほかピアノ以外のバッキングは参加ミュージシャンが多数プレイしていてギター系もかなり重ねられています。後半の盛り上がりにかけてのピアノのアドリブプレイも聴きどころです。

M8 “Gun Turned On The World” 爽やかなアップテンポのナンバー。KORG SG-1Dのピアノを始め、YAMAHA TG77、TX816、DX7II、KORG WAVESTATION、Roland JX10など多くのシンセも使っています。ベースはFairlight CMIを使ったそうです。

M9 “One Last Try” とてもしんみりした曲で唱い方やプレイ、サウンドもとても繊細です。アコースティックピアノに、Roland MKS50などのサウンドも入っています。ベースはMoogとのことです。何度でも味わいたい名曲です。

M10 “City Song” アルバムのラストにして7分以上の大作です。1分半ものイントロはとても雰囲気が演出されていてインストか?と思ってしまうほど。でも歌が始まると一気に引き込まれます。素晴らしいメロディです。タイトルの”City”とはNEW YORK CITYのことで大都市に住んでいながらとても孤立して孤独に感じるといった内容の歌です。間奏のピアノもKORG SG-1Dですがとてもいいメロディです。

とアルバム通して聴くと、いかにこのアルバムがピアノをメインとして曲にこだわるといった統一したコンセプトで制作されたか改めて確認できます。そしてこのアルバムの発表後、往年のヒット曲も含む全編ピアノとパーカッションだけでのツアーを行い、彼の曲のメロディの良さ、ピアノプレイの確かな表現力で好評を博しました。このツアーの模様は後にアルバム「Live Acoustic America」として発売されました。こちらも昔の曲も見事にピアノだけでアレンジされ、パワフルな演奏と歌が聴ける”裏”?ベスト的な貴重な音源でオススメです。

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Howard Jones “Live Acoustic America” 1996年発表。音源は92年のアコースティックツアーのものです。

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