80’s洋物シンセ事情 Sequential Circuits inc.

Posted: 12月 21, 2012 カテゴリー: Synthesizer & MIDI
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80’s洋物シンセ事情 Sequential Circuits inc.

今日はSequential Circuits Inc.です。そう、あのProphet-5で有名な会社です。この会社、初期はシーケンサーを専門に作っていた会社だそうで。1978年にシンセ第1号機としていきなりProphet-5を発表しました。当時はシンセが各社から、モノフォニック(単音)からポリフォニック(和音で演奏可能なもの)が出始めたところに、Prophet-5が5音ポリで登場したわけですが、Prophet-5の革新的だったところは何と言ってもCPUを搭載し、40音色のメモリーが可能になったことでしょう。

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Sequential Circuits inc. Prophet-5 1978年発売。定価1700000円。フロントパネルに木材を使った高級感漂ういかにも「楽器らしい」ルックス。2VCO、5音ポリ、オートチューニング装備。40音色(後期モデルは120音色)メモリー。テープバックアップ機能。

Prophet-5はYMOの坂本教授を始め、広く世界中のアーティストに愛用され大ヒットし、80年代に入っても様々なレコード、ステージで長く使われることとなりました。実際、そのサウンドはMOOGなどの太く荒っぽい音に比べ、ツヤがありきらびやかで、上品でどんな曲にも使える、使い勝手の良い音です。また2つのオシレータをシンクさせる機能やポリモジュレーション、独特のキレ具合のフィルターなど、アナログシンセとして幅広い、それでいてこの機種独特の音作りが可能です。かつて私の活動していたシンセデュオEDIT MODEの相方のDENが入手し自慢げに使っていました。
そして1980年にはProphet-5を贅沢に2台分搭載したその名の通りの「Prophet-10」を発売。こちらは10音ポリ。そして鍵盤も2段鍵盤です。さらに1981年には逆の発想でProphet-5をモノフォニック化した「Pro-One」を発売。こちらはHoward Jonesが初期のライブでソロ用によく使ってましたね。当時憧れてまして、ちょっと欲しかったな。MiniMOOGじゃなくて敢えてPro-Oneみたいな。

そして1983年には世界初のMIDIシンセ「Prophet-600」発売。定価380000円。6音ポリ、シーケンサー内蔵。アマチュアにも手の届く廉価版Prophet。100音色メモリー。

同じく83年には名機「Prophet-T8」を発売。定価2500000円。こちらは600とは逆に、シリーズ最高峰のモデルで8音ポリ、木製76鍵、ヴェロシティ・アフタータッチ対応、MIDI装備。2系統の音源を持ち、ダブル・スプリットモード搭載。コレもHoward Jonesが初期のステージでマスターキーボードとして使用してました。でかいんですよね。アナログシンセとしての「Prophetシリーズ」はこのT-8が最後です。

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Sequential Circuits inc. Prophet-T8 1983年発売。定価2500000円。

その後、1984年には6音ポリ、6音色マルチモードを搭載したSix-Trak(定価228000円)、同じくPro-8(定価168000円)8音ポリ、を発売しましたが、これらは日本で生産されていたらしい機種で、価格・ルックス・音、どれをとっても5やT8のようなProphetシリーズとはかけ離れた中途半端感が否めないものです。

そしてこのSequential Circuits inc.からは、81年のフルPCM音源のDrumTrak(定価240000円)、85年にはTOM(定価138000円)と2台のドラムマシンも発売されていました。私は個人的に一時DrumTrakを入手、使用していましたが、とてもアメリカンな図太いサウンドでした。PCMとはいえ、ビットも荒く音も短い、ピッチをいじると不自然でリアルなサウンドとは言い難いものでしたが、いかにもドラムマシン!といった感じのサウンドです。あとはシーケンサー部ですがこれに限らず外国のものって打ち込みはしにくいですよね。システムの考え方が独特なのが多過ぎる。打ち込みは国産のものに慣れると他は使えませんね。これはある意味、曲を作っていく過程では「音」以上に重要です。

そして1986年、世界初のベクトルシンセ音源を搭載した「Prophet VS」(定価980000円)を発売するも、その翌年87年にYAMAHAに買収され、このベクトルシンセの技術はYAMAHA SY22や、当時同じYAMAHA傘下にあったKORGのWAVESTATIONへと受け継がれることとなりました。

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