MTR マルチトラックレコーダーについて

Posted: 12月 24, 2012 カテゴリー: Synthesizer & MIDI
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MTR マルチトラックレコーダーについて

音楽制作の現場において必要不可欠な機材のひとつがMTR、マルチトラックレコーダーです。古くはプロの現場でも16トラックから24トラックのオープンリール式のものが使用され、アナログ音声信号をそのまま磁気ヘッドでテープに記録していました。当時の業務用としてはOTARIなどが有名です。これらは16〜24ものトラックを1本のテープに記録していくので最大で2インチほどのテープ幅を持ち、レコーダー本体の価格、テープの価格も非常に高価で主に業務用でプロ用のレコーディングスタジオなどで使用されていました。

ちなみに88年のKeyboard Magazineの広告に掲載されている民生用(アマチュア〜セミプロ)のMTR関係の機材として(当時は憧れで私にとっては夢の機材たちでしたが・・・)

fostex_e16
FOSTEX E16 16Trackマルチレコーダー 定価980000円。1/2インチテープを使用した16ch・16Trレコーダー。8ビットCPUを搭載し、各種オート機能も装備。SMPTE対応。

また、同じアナログオープンリールでも8トラックのものでは・・・

FOSTEX MODEL80 8Trマルチレコーダー & MODEL450 8chミキサーSET セット価格398000円。
TASCAM 338 8Trマルチレコーダー & M-208 8chミキサーSET セット価格398000円。

などFOSTEX、TASCAM両者、価格でも張り合ってますね。また、当時カセットでも8トラックを実現した、こんなのもございました。

tascam_238
TASCAM 238 8Trカセットマルチレコーダー 定価250000円。

そして80年代ではTEACやFOSTEXからカセットテープを使った4トラックのミキサー一体型MTRが安価で登場し、アマチュアミュージシャンにも手の届くものとなり広く普及していきました。TEACというよりもTASCAMの方が知られていますが、TEACが社名でTASCAMというのはTEAC社の録音機器のブランド名です。で、80年代に広く普及したこの4トラックカセットMTRですが、これはカセットテープの通常、ステレオ(L・R)用に2トラック、この組み合わせをA面・B面と再生方向を逆に2系統持ち、計4本になるトラックを再生方向を1方向のみにして同時に4トラック使う方式です。ですので60分テープを使っても実際の録音時間は半分の30分しか録音できません。さらには高音質化の為にテープスピードを倍速にしたものもあり、この場合さらにその半分しか録音出来ませんでした。

tascam_porta05
TASCAM PORTA05 1988年発売。定価69800円。

私個人的には、80年代の終わり頃に高校を出てすぐくらいにTASCAMのPORTA05という4トラックを購入し、それまでのMIDI機器の同期のみの創作活動から、外部エフェクトを含んだ生の演奏や歌を重ねたりして、すっかりMTRの世界にのめりこんでいた時期がありました。当時は自宅でMIDIを使いオケをまとめたものを2トラックにまとめ、空いた残りのトラックに休日に近所のスタジオで歌を録音したりして楽しんでいました。実際、周りでバンドをしていた友人達などは4トラックに納めるのにいろいろ工夫をしていたようですが、私はあくまで個人で打ち込みでオケを2トラックにまとめられたので4トラックでもちょうど良かったです。カセット4トラックの時代では、3トラックまで録音したものを最後の1トラックにまとめて録音して、最初の3トラックを消してそこにまた新しく重ねていくピンポン録音などという技もありましたが、当たり前ですが一度まとめたトラックの中身は後でバランスを修正することは不可能で、後戻り出来ない恐怖もあり、思い切りと度胸が必要でした。

また、1トラックをMIDIとの同期信号用に使い、残りの3トラックで音声(ギターや歌などのMIDI楽器以外)を重ねるという技もあり、この方法では生の演奏をすべて録り終わってからバランスをとりながらMIDI楽器の打ち込みのパートのバランスをいじれる、この時点でオケも含めたすべてのトラックを同時に操りミックスが出来る利点がありました。

tascam_488
TASCAM 488 1988年発売。定価220000円。

その数年後、同じTASCAMの488というカセットテープでありながらも8トラックを実現したものを購入しましたが、結局私のようなMIDI中心のシステムの使い方では8トラックも使い切れずに残念ながらPORTA05の時代ほどMTRを使い倒すこともありませんでした。

また、カセット以外でのメディアでは1991年に登場したALESISのADATが有名で、VHSビデオテープをメディアに使用し、8トラック、デジタルでの録音が可能で複数台を簡単にシンクしてトラック数を増やせるという画期的なものでした。日本での発売当初の定価は698000円でした。その他ではYAMAHAのMDシリーズのようにMDデータディスクを使用したものも90年代に登場しました。

今ではMTRも記録媒体がデジタル化され、スマートメディアや内蔵HDDなどの搭載により高音質、多チャンネル化、CDライティング機能、さらなる低価格が進んでいます。さらにはPC内で多チャンネルの音声トラックを使うこともPCの高性能化やソフトウェアの進化に伴い、専用機を使うことなく手軽にMTRの機能を再現できることもできます。

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