YAMAHA SY SERIES & TG SERIES

Posted: 1月 16, 2013 カテゴリー: Synthesizer & MIDI
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YAMAHA SY SERIES & TG SERIES

今回は80年代後期にXシリーズ(DXやTX、RX、QXシリーズなど)に変わってYAMAHAが発表しましたシンセSYシリーズとその音源モジュール版であるTGシリーズについてのご紹介です。このSYシリーズ、TGシリーズはそれまでのDXシリーズやV50などがFM音源オンリーだったのに対して、YAMAHAが満を持してPCM波形を取り入れたAWM2音源を投入していますが、シリーズの中でも個性的な機種が多く単純に価格で性能の差を出している訳でもありませんので非常に機種構成が複雑になっています。

シンセ史に残る贅沢なRCM音源。

yamaha_sy77
YAMAHA SY77 1989年発売。定価300000円。

そのSYシリーズの第1弾にしてフラッグシップモデルであったのが、このSY77です。新たに開発されたRCM音源という方式で、当時としては贅沢に112種類のサンプリング波形を搭載したAWM2音源部と、16種のオシレータ波形、アルゴリズムをユーザー・プログラムできるなど、非常に複雑な倍音成分も生み出せる進化したFM音源であるAFM音源部の2系統の音源方式を搭載し、これらのエレメントを最高4つ合成できるハイブリッド音源です。さらにLPF/HPF/BPF、レゾナンス発振も可能なデジタルフィルターを1音色に8基アサイン可能、そしてサンプリング変調といってサンプル波形でFM波形をモジュレーションできるといった病的なサウンドメイクも可能です。RCM音源はまさにこれらのAWM2とAFMが2系統あるだけでなく、内部で有機的に係わり合い自由な音色作りを可能とした画期的な音源方式でした。また44種類のマルチエフェクター、16マルチティンバー、16トラックのシーケンサーも内蔵し当時の贅沢の限りを尽くした夢のマシンです。

yamaha_sy99
YAMAHA SY99 1991年発売。定価420000円。

そしてそのSY77をベースにさらにグレードアップしたのがSY99です。鍵盤は76鍵仕様となり、AWM2音源部のウェーブROM、8Mbの大容量に267種類収録。さらにMIDIサンプル・ダンプ・スタンダードに準拠したウェーブRAMを標準装備し、サンプラーなどの外部機器からサンプル・データを本体に読み込み、AWM2音源波形に利用可能。当時、King of Synthと呼ばれていました。

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YAMAHA TG77 1990年発売。定価200000円。

こちらはSY77の3Uラックモジュール版です。16パート、32音ポリ、RCM音源搭載。このようにSYシリーズの特徴とも言える贅沢なRCM音源(AWM2+AFM)を搭載していたのは、SY77、SY99、TG77のみです。

AWM2音源のみのモデル。

yamaha_sy55
YAMAHA SY55 1990年発売。定価160000円。

こちらはSY77からAFM部分を取り去ったAWM2音源のみのシーケンサー付きの機種です。ウェーブROMも2Mbに74種類の波形と少し削られています。しかししっかりとフィルターを装備していてある程度の音作りは可能となっています。

yamaha_tg55
YAMAHA TG55 1989年発売。定価110000円。

SY55の1Uラックモジュールタイプ。基本性能はSY55と同じAWM2音源。16パート、16音ポリ。2Mbの波形ROM。SY55よりも少し早く登場しました。

yamaha_sy85
YAMAHA SY85 1992年発売。定価210000円。

SYシリーズの最終モデル。AWM2音源。30音ポリ。中央のLCD下の8本のスライダーを利用して音色変化が可能でした。WAVE ROMは6MB。SY99同様、サンプラーTX16Wの波形を読み込むことも可能。同じくMIDIサンプル・ダンプ・スタンダート基準にも対応。別売RAMボードの他、汎用のSIMMでもメモリーの拡張ができました。シーケンサーを搭載したワークステーションタイプでSY77やSY99に比べてAFM部分がない分、音作りに関してはAWMの波形に頼ることが多いのですが、そこはSY99同様の外部の波形を取り入れる機能などもあり、自分で増やすことも出来ましたが、最初から入っている波形も一新されておりSYシリーズの中でも割と「立つ」音が多かったと思います。また内蔵波形だけでなく、フィルターの効きもSYシリーズの中でも結構きついかかり方で好きです。唯一SYシリーズの中で自分で購入していまだに使用している機種です。

yamaha_tg500
YAMAHA TG500 1992年発売。定価150000円。

SY85の1Uラックモジュール。ただし音源部は同時発音数が64音に、内蔵波形も8Mbと強化されています。こちらもRAMを増やすことで外部からのサンプル波形を取り込むことが出来ます。

yamaha_tg300
YAMAHA TG300 1993年発売。定価75000円。

こちらはAWM2音源の2Uハーフラックという何とも半端なサイズのモジュール。ただし6Mbの波形と16パート、32音ポリ、大型液晶ディスプレイの恩恵で本体でも強力な音作りが可能となかなか侮れない充実した音源部を持っています。さらに当時DTMのブームで制定されたばかりのGMにも対応していました。半端なGSやGM音源を買うよりも、GM(裏モードでGSにも対応していた!)対応でありながら本格的な音作りも出来るとあって結構存在意義のある機種だと思います。これ以前の91年にはYAMAHA初のGM対応のDTM音源としてAWMのTG100(定価45000円)という1Uハーフラックのタイプも発売されていたようですが、こちらは音色のエディットなどは簡易な範囲でしかいじれないタイプだったようです。

 

低価格ながら面白い音色変化を楽しめるベクターシンセ。

yamaha_sy22
YAMAHA SY22 1990年発売。定価110000円。

こちらはSY55と同時期にリリースされたより低価格なSYシリーズで、シーケンサーなどはないものの音源部はAWM(128種類の波形)とFM音源(256種類の波形)の2系統をそれぞれ2系列搭載し、これら4系統の波形をジョイスティックで自在にミックスするベクターコントロールを搭載していてなかなか面白い使い方が出来たシンセでした。しかしFM音源部に関しては従来のDXシリーズのような一から音作りをする方式ではなかったようでAWM、FMともに用意されている波形が命というところが大きかったようです。

yamaha_sy35
YAMAHA SY35 1992年発売。定価100000円。

こちらは上記SY22のリニューアル版です。内蔵波形が2倍になりました。基本性能は同じです。

yamaha_tg33
YAMAHA TG33 1990年発売。定価80000円。

こちらは上記SY22の音源モジュールタイプですが、あえてラックマウントタイプではなく、卓上に置いて使用する形状となっています。ベクターシンセというそのコンセプトから、ジョイスティックが外せなかったためでしょう。ただ同時発音数がSY22の16から倍の32音ポリとなっています。

というわけで90年前後に発売されたYAMAHA SYシリーズ、TGシリーズですが、大きく分けるとRCM音源を搭載したSY99、SY77、TG77とAWM2音源のみのSY55、SY85、TG55、TG500、TG300、そしてベクターシンセであるSY22、SY35、TG33という3つのグループになる商品構成でした。私もDX21やDX7S、TX81ZといったFMシンセから入った人間としていつかAFM音源をいじってみたいという願望はありますがSY77もSY99もデカいんですよね。となるとやっぱりTG77かなぁ。

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