80’sアーティスト列伝 It Bites

Posted: 2月 12, 2013 カテゴリー: 80's Music & Artist
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80’sアーティスト列伝 It Bites

今回は80年代に活躍した大好きなバンド、It Bitesをご紹介いたしましょう。そうです、珍しくバンドものです。普段はソロアーティスト、それも80’sエレポップ系を中心にご紹介することの多い当ブログですが、It Bitesはものすごく全うなバンドです。

バンドは82年にイングランド北西部のカンブリア州にて結成され、86年にデビュー、以降80年代に3枚のオリジナルアルバムを発表後、90年にヴォーカル・ギターのFrancis Dunneryが脱退、解散してしまいました。私がIt Bitesを知ったのは89年の3rdアルバム「Eat me in St. Louis」を聴いたのがきっかけですから、そこから数年ハマって聴いていた時期には既に解散していたようです。その後さかのぼって1st「The Big Lad In The Windmill」も入手しましたが、ファンの間でもプログレ色が強く人気の高い2nd「Once Around The World」は残念ながらまだ聴いてません。

その後、2006年にフロントマンを入れ替え再結成しているようです。

私の中ではやはり最初に聴いた3rdの印象がカッコよ過ぎて未だに時々聴いてます。なので3rdアルバムである「Eat me in St. Louis」を中心にご紹介したいと思います。

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It Bites “Eat Me In St. Louis” 1989年発表。

彼らが世に知られる様になった80年代も半ばと言いますと、70年代に炸裂していたプログレブームもすっかり忘れ去られ、MTV全盛でポップスとロックの垣根が薄くなり、ハードロックまでもが商業音楽と言われるような時代で、そんな中、イギリスから正統派のプログレバンドとして登場したのがIt Bitesでした。

It Bitesのサウンドの特徴は何と言ってもFrancis Dunneryの荒削りながらも勢いと色気のあるヴォーカル、そして歌いながらもよくここまで弾くなという、よっぽどギター好きなんだろうなとこっちが微笑ましくなるようなバカテクでもありながら楽しそうに弾いていそうなギターリフやソロの数々、美しくも多彩なバンドのコーラスワーク、John Beckの繊細で独特なセンスのシンセ使い、トリッキーなアレンジ、ロックバンドでここまで音色で主張するシンセもそうそういないと思います。この両名は天才だと思います。そして彼らの多彩な才能を堅実に支えるリズム隊。本当に活動期間が80年代の数年感だけというのはもったいなさ過ぎるバンドです。

そんな彼らのアルバムの中でも私の愛聴盤であるこの「Eat me in St. Louis」ですが、とてもハードロック色の強い、それでいてキャッチーなリフのオンパレード的な聴きやすいアルバムです。

M1の「Sister Sarah」のギターリフはめちゃめちゃカッコいいです。Aメロはスピード感のある刻みで聴かせてくれますし、エレピのコードワークも時折挿入されているコーラスもすごくハマっていて気持ちいいです。サビのポリシンセのコードサウンドもD50とかJX系かなぁ、とにかくRoland系伝統な感じの気持ちいいやつですよね。ベンド技なんかも勢いあってカッコいいのなんのって。John BeckってかなりのRoland党ですよね。ギターソロも曲のスピード感そのままの勢いでいいです。


It Bites ” Sister Sarah “

M2「Underneath Your Pillow」はシンセのイントロで引き込まれます。そっからいきなりギター・ドラムがものすごい音圧で、Aメロへ、Bメロのヴォーカルの裏メロ的ギターにやられて、サビへとミドルテンポの曲ながらその勢いのある展開にどっぷりです。そしてこの曲のギターソロ?な間奏も同じメロの繰り返しながらとても勢いがあって・・・ってさっきから「勢い」しか言ってなくてなかなか伝わらないでしょうが。

M3「Let Us All Go」はポコチャカしたシーケンスのイントロ、シンセベースが何ともファンキーで不思議で、そこにヴォーカル、コーラス、そしてバンドサウンドが重なって・・・この曲のギターリフもめちゃめちゃカッコいいです。それにこのギターリフの終わりに鳴る1小節だけのオルガンフレーズ!コレがめちゃめちゃカッコいい!このオルガンフレーズ、とても影響されました。このセンス!後半のギターソロの裏で密かに鳴っているオルガンもこの音ですね。


It Bites ” Let Us All Go “

M4「Still Too Young To Remember」はいきなり鳴きのギターソロから始まる曲で、ヴォーカルメロディはとても切ない系で名曲です。でもヴォーカルもそうですけどギターのメロディが何とも特徴的なんですよね。Francis Dunnery、気持ち良さそうに歌って、ギター弾いてるんですよね。多分。そしてこの曲もさりげなく重厚なコーラス、広がりのあるシンセ、アレンジがいいんですよね。この曲にしてこのアレンジ!みたいな。

M5「’Til The End Of Time」はこれまた気持ちのいいキャッチーなギターリフで始まり、ワイルドなヴォーカル、オブリガート、裏メロ的に入ってくる絶妙なシンセ。サビのオブリ的な1小節のオルガンフレーズがコレまたJohn Beckお得意のキラっと一瞬だけ光る感じのやつで渋いです。こういうの多分、彼の手癖なんでしょうね。そしてこの曲はギターソロ、それに被るモノシンセが変態的なフレーズ&サウンドで面白いです。

M6「Murder Of The Planet Earth」は終始、強烈なギターとポリシンセの絡み合うとても力強いサウンドの曲です。M7「Positively Animal」は仰々しいギターソロで始まります。Aメロのオルガンの刻みもカッコいいですね。M8「Vampires」はコレまたギターの刻みとシンセの強烈なイントロ、全編ハードロック調でありながらもとてもキャッチーで多彩なシンセワークが楽しめる曲です。モジュレーションを多用した面白い音色の宝庫です。音色だけでなく、プレイ面でもとても多彩です。この曲のギターソロもすごい切れ味で大好きです。ギターソロに続くサンプラーによるバイオリンのソロ、そしてあの気持ちいいRoland系のシンセのソロも秀逸です。
M9「Leaving Without You」はM4に続く切ない系の、さらにこちらは壮大系のアレンジとなっていてメロディで聴かせてくれます。M10「People Of America」はミドルテンポの重いビート、この曲もコーラス、シンセワークが多彩です。よくこんなにメロディが浮かぶなと思うほどひとつの曲の中に様々なシンセフレーズが盛り込まれていて、しかもそれが有機的にまとまっていて感動すら覚えます。

M11「Ice Melts Into Water」は歌、演奏ともに全編タイトルのイメージのような透き通るようなサウンドの曲でメロディの美しさもさることながら、バックのピアノのメロディワークがとても印象的です。個人的にメロディではアルバム中で一番好きかも。

It Bites ” Ice Melts Into Water “ LIVE in Tokyo 1989

そしてM12の「Charlie」はギター大好きFrancisの独り舞台です。1本のギターの単音弾きのメロディが1小節遅れで輪唱のようにずっとなっているしっとりとした曲です。途中もう1本ギターが入ってきてさらに複雑に聴こえます。とても落ち着いたいいメロディです。こういうの一人でできるのってよっぽどギター好きなんですよね。だって楽しそうに聴こえますもの。

うん、やっぱりいつ聴いてもカッコいい、このアルバム大好きです。捨て曲がないとはこのことです。

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