YMAHA_DX21

YAMAHA DX21、1985年発売。定価133000円。DXシリーズの廉価版モデル。オペレーター数4、8音ポリフォニックの 61鍵。任意の鍵盤で音色左右にを分割」(4音+4音)する「スプリットモード」、2種類の音を重ねる「デュアルモード」(4音x2)を装備。プリセット128音色、ユーザ32音色、パフォーマンスメモリー×32。

YAMAHA_DX21b

私のファーストシンセです。85年当時、高校1年生で買った初めてのシンセがこの1台でした。厳密に言うと初めてのキーボードはもうちょい前に買ったミニ鍵盤のカシオトーンですが、まともなシンセはこれが初めてでした。一緒にYAMAHA KS10という小型のアンプも買い、個人のピアノ教室にも通い始め、本格的に鍵盤の練習に明け暮れました。

YAMAHA_KS10

YAMAHA KS10 DX21の魅力は何と言っても4オペでも本格的なFM音源の音作りが出来ることと、当時としては贅沢な2系統の音色を同時に扱えたこと。しかも音作りとしては当時主流だった兄貴分のDX7の6オペFM音源のそれに比べ、パラメータが圧倒的に少なく、シンプルなオペレーションで音作りの基本を学べました。当時はKeyboardMagazineなどの雑誌に代表的なシンセの音色作りのTipsが豊富に掲載されており、FM音源の音作りに関しても大部分がDX7系統の6オペのものでしたが、応用できる情報もかなりあり、自分なりにチャレンジしていました。

FM音源の特徴としては、当時まだアナログシンセが主流だった中でもDXシリーズの音は何と言ってもアタックの効いた(非常に立ち上がりのいい)音が得意でした。私が好きだったのはクラビネット系の音やシンセベース系の”ブリッ”とか”ゴリッ”とかいうニュアンスの音でした。他にもパーカッシブな音はたいがい良い音出来ましたね。

このシンセはその後20代前半くらいまで他のシンセやシーケンサーと一緒に使い続けました。今でも手放させずに家の押し入れにしまってあります。YAMAHAではDX21以降、数々の4オペFM音源を搭載したシンセを発売していましたが、同じ音色データでもそれぞれ微妙に出音の印象が違います。私にとってはDX21が最も素直で太い(特にベース系で)ように感じます。また、DX21の欠点としましてはタッチセンスやアフタータッチなどの機能がありませんので鍵盤演奏の表現力ではイマイチということです。

私が当時、このシンセを選ぶ際に悩んだのがRoland JUNO106、そしてKORG POLY800との中でどれを買うかでした。音の好みや見た目(コレ大事です)もありましたが、最終的に決め手となったのが、やはり先ほども申し上げた通り、2系統の音源を同時に操れるという機能でした。私がシンセを始めたきっかけが当時日本でも売れていたHoward Jonesのコピーがしたかったからです。デビュー当時の彼はバンドを組まず、一人でドラムマシンと簡単な単音のシーケンスを流しながら左手でベースパートを弾き、右手でコードバッキングやリフを弾いて歌うというパフォーマンスが売りでした。憧れていたこのスタイルが1台で再現できるのが唯一DX21だったのです。

コメント
  1. […] リ「1~2年で、その後にDX7は買えないから… 」 ル「(笑)21?」 リ「27。27だと10万切ってたんで。それとQX… 」 […]

  2. 砂漠 より:

    他の方がすでにコメントされていました失礼いたしました。

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